おはこんばんにちは。ゆにーくげいと(略称:ゆにげ)です。
映画「君の名は。」を見てきました。
感想は「見ても見なくてもいいけど、流行に乗りたい方は見ると話題は広がります」っていう感じです。
むしろどの点が受け入れられているんだろう?と映画を見た自分以外の第三者視点で客観的に整理したいです。
※以下ネタバレを含みます。まだ見ていない方は閲覧しないでください。
見聞きしていた前評判
前評判は見聞きしていました。ニュースやワイドショー、もちろんネットでも取り上げられていますから。
ネットの評判(というか炎上記事)
江川達也先生の酷評
ネットで印象に残っているのは漫画家の江川達也先生が酷評して、その酷評を見た奥浩哉先生が反論、ネット炎上というもの。
映画「君の名は。」を批判するだけで炎上・人格批判される異常事態 | やらおん!
石田衣良先生が新海先生を激怒させる
つい最近では石田衣良先生が「新海先生は楽しい恋愛をしたことがないんじゃないですか」と批判、新海先生が反論したという流れがありました。
テレビで見たこと
ネット以外でも「映画『君の名は。』が大ヒットしています。宮崎駿監督の『千と千尋の神隠し』に追いつく勢いです」とテレビで見ました。
それに予告CMや公開後のCMでも名セリフになっていた
「もしかして私たち・俺たち、」
「入れ替わってる~?!」
というセリフはよく聞きました。
知人から聞いたこと
昨年末知人が「『君の名は。』見てきましたよ。でも時間が前後したり、入れ替わる時間が変わっていたりでよくわかりませんでした」と言っていたことを覚えています。
見聞きしていた前評判から想像したこと
これらの見聞きしていた事前情報を総合すると
- 主人公は高校生の男子女子二人がメイン
- 何らかの原因で2人は身体が入れ替わったらしい
- 2人の身体は空間だけでなく時間も越えて入れ替わった様子
- キービジュアルの一つに主人公二人の背景に彗星が見えたので何か関係している
という4つでした。
見に行った理由
アニメ映画だとしたらSFや近未来を扱ったもの、アクションが入ったものだったら早い段階で見に行っていたと思います。例えば攻殻機動隊のようなものです。
ですが見に行かなかったのは、アニメの、恋愛を主軸にしたものやファンタジーを扱ったような(事前情報がある)ものに対しては少し腰が引けていたことがあります。
それでも見に行ったのは
- これだけ世間を騒がせているのなら見てみたい
- 知人も見に行ったそうだし、面白いのかもしれない
という期待があったからです。
見た感想
前置きが長くなりましたが、見た感想は始めに書いた通りです。
「見ても見なくてもいいけど、流行に乗りたい方は見ると話題は広がります」
感想の理由
この感想はいくつかの素朴な疑問から来ています。
1つ目-三葉の探し方
時代背景は見た通りほぼ現代です。主人公二人ともスマホの目覚ましを使っています。インターネットが普及しています。
ならエゴサーチ*1くらい知っているでしょうし、人を探すときにネットくらい使うでしょう。twitterやfaceboook、instagram、LINEなどのSNSでも少しばかりのヒントから探すキーワードは見つかるのでは?地名や神社の名前も出てきていますし。というのが1つ目の疑問です。
2つ目-入れ替わったのがタツだったのはなぜ?
三葉は代々入れ替わりの能力がある家系であることは劇中でもおばあちゃんのセリフから分かりました。「私もおまえのお母さんもそういう経験をしているからねぇ」と出てきます。
じゃ、入れ替わる先がなぜ東京に暮らす普通の高校生である「タツ」なのか。これが劇中では語られていない気がします。ひょっとしたら見逃してしまったのかもしれませんが。
3つ目-ありがちなストーリー展開
身体の入れ替わりや時間超越を扱った映画は今までもありました。
身体の入れ替わりは映画「転校生」で扱われていました。
時間超越は映画「時をかける少女」で扱われました。
洋画でしたらバック・トゥ・ザフューチャーシリーズが有名ですね。
4つ目-途中から結末が想像できてしまう
それからハッピーエンドにするため
- 三葉は実は助かっていました
- 東京で偶然再会できました
という2つはファンタジー作品としてはありがちです。
この2つは映画を見ている中盤あたりから想像していて
- ひょっとしたら最後の最後にどんでん返しがあるかも
- いや、でもバッドエンドだったらあんなに褒められるコメントばかりは取れないはず
- ということはやっぱり想像通りのハッピーエンドなのかな…?
- もしそうだとしたら江川先生や石田衣良先生が酷評したり批判したりするのは分かる
と自問自答していましたし、エンドロールが終わった後に後日談が語られるのかも、とも思ったので最後に照明がつくまで見続けていました。
結果は悪い意味で想像を裏切らずにハッピーエンド。期待を裏切らない結末でした。
この感想になった理由
それじゃなんでこういう感想になったんだろう?と自問・まとめると、その原因は上に書いた通りの4つ。
- スマホが普及している時代背景を冷静に想像してしまった
- 入れ替わりの相手がタツだった理由が見つけられなかった
- 身体の入れ替わりも時代超越も他の作品で見てしまっていた
- 映画が賞賛されている理由からハッピーエンドを想像してしまっていた
これらの他にも
- アニメやマンガによくある「お約束的な展開」をいままでもいくつか見ていた
- 現実的に考えてしまった
ことがあると思います。
興業が好評でい続けている理由
それでも興業成績がいい理由として考えられるのは
- 入れ替わりや時代超越を組み合わせたストーリー展開には慣れていない方々が多い(いわゆる「リア充」や漫画アニメ小説などファンタジーにあまり慣れていない方)
- またはこの世界観へ憧れている方が多く支持している
- 時代超越の有名な作品は上記のものがあるが、入れ替わりと組み合わせ、さらにその理由に代々伝わってきた遺伝の要素が含まれている
- 興業収入をさらに上げるための広告操作(好評コメントや批評を主に扱い、まだ見ていない人への興味喚起を起こす)
- 認知度が高まった映画に対するネガティブな批判が炎上したり、監督に対する批評に激怒した記事をさらにマスコミが取り上げる
こういった理由ではないかと考えます。
まとめ
そこそこ書いて整理してきましたが、やはり感想は変わらず「見ても見なくてもいいけど、流行に乗りたい方は見ると話題は広がります」です。
劇中「新海監督の意図ではないかもしれないけど、この場面は若干『お涙頂戴』感がある」と感じる部分があり、個人的には「泣いてもいいけど泣かなくてもいっか」と冷静になってしまいました。
RADWINPSの曲は良かったと思います。
しかしそれも上記「お涙頂戴」を狙っていると思われるシーンで大音量で流されている、と感じてしまったのが寂しいです。
以上「「君の名は。」ってなんでこんなにヒットしているんだろう?」でした。
2017/1/11(水)追記-対立は意識していません
今気づきました。
ネットでは「君の名は。」と「この世界の片隅に」の対立をあおる傾向があるとか。
正直僕は今まだ「この世界の片隅に」を見ていませんので何とも言えません。
というかもし見て感想を書くとしても正直に書きます。
なんだか記事を見たらどちらかに加担しているんじゃないか、という色眼鏡で見られそうに思いましたのであえて追記しました。
*1:エゴサーチ (egosearching) とは、インターネット上で、自分の本名やハンドルネーム、運営しているサイト名やブログ名で検索して自分自身の評価を確認する行為のことである[1]。
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